“Gish Note”はDieSixxの映画評だけをまとめたブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

『シェラ・デ・コブレの幽霊』(ジョセフ・ステファノ)

"The Ghost of Sierra de Cobre"1964/US 長らく「幻の映画」だった『シェラ・デ・コブレの幽霊』が、今年ついにアメリカでソフト化された。私も迷うことなく入手したが、世界中のシネフィルや映画マニアが長年恋い焦がれていた映画が、ついに自宅に届いたと…

『影なき淫獣』(セルジオ・マルティーノ)

"I Corpi Presentano Tracce di Violenza Carnale"1972/IT ジャッロと呼ばれるイタリア製スリラーは、マリオ・バーヴァ、ダリオ・アルジェント、セルジオ・マルティーノ、ウンベルト・レンツィ、ルチオ・フルチなどが放った個性的な作品群で、ジャンルとして…

『蠅の王』(ピーター・ブルック)

"Lord of the Fries"1963/GB ウィリアム・ゴールディングの傑作小説「蠅の王」を読んだのは中学生のとき。どこで目にしたのかは忘れたが「暗黒版『十五少年漂流記』」とかいうふれこみに惹かれ、手に取ったおぼえがある。少年漂流ものの系譜に位置する作品な…

『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(本多猪四郎)

"The War of the Gargantuas"1966/JP-US クエンティン・タランティーノやブラッド・ピットら多くの映画人がファンを公言し、最近では諫山創の漫画「進撃の巨人」に影響を与えたことでも知られる『サンダ対ガイラ』は、日本のみならず、世界のポップカルチャ…

『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(本多猪四郎)

"Frankenstein Conquers the World"/1965/JP-US 東宝怪獣映画で初めてアメリカと合作した本作は、20世紀フォックスが東宝に持ち込んだ「キングコング対フランケンシュタイン」という企画が基になっている。「アメリカの二大怪物のドリームマッチを、『ゴジラ…